ふじネットワーク委員会では、
定期的に院内報「ふじネットワーク」を発行いたしております。
ホームページ開設により、ふじネットワーク委員会のコーナーを設け、
医療スタッフ及び職員の医療に対する姿勢や取り組みを、
情報として掲載して行きたいと考えています。
随時更新予定。



更新日/H18.9


小泉政権の終焉と安倍政権への期待

 2001年誕生した小泉政権は、医療や介護、年金や社会保障の分野においては 国民負担を増やすばかりで、「巧言令色少し仁」の諺のごとく無責任な政権でした。
 9月20日自民党総裁選挙で安倍政権誕生による厚生労働大臣に、医療や介護に 理解のある政治家が、配置されることが望まれます。今後、高齢者や障害者の負担 増により、医療機関窓口での支払いに耐えられない患者さんが確実に増えることが 予想されます。
 医療機関の収入も間違いなく減少し、経営に多大な影響を与えることでしょう。 国民の命を軽んじる政権は早く退場してもらわねばなりません。
 小泉政権退陣後には、消費税の税率アップも論じられています。過去5年間の財 務省や経済財政諮問会議のメンバーによる国民負担増による社会保障制度改革は、 21世紀の日本人にとって未来を期待できるものではないようです。
 すべて医療や介護を自由市場経済に任せると、貧富の差が命の差に反映される社 会となり、いわゆる格差の拡大につながり、多くの国民が悲劇的な生活を強いられ ることでしょう。
 日本医師会は社会保障を平時の安全保障と位置付けており、国民皆保険制度を堅持し、いつでもどこでも安価な費用で、世界トップレベルの医療を国民が享受できるようにしております。世界一の日本の社会保障制度を破壊しようとする勢力こそ抵抗勢力ではないでしょうか。国民の小泉政権による集団催眠術からの早期の覚醒を望むばかりです。国民負担が現実に増加して生活に影響し始めてきた頃には、安倍政権に代わっていることでしょうが、修正できる法律は国民のためにも修正させねばなりません。
 さて、さる8月22日に日本医師連盟推薦の武見敬三参議に2007年7月における参議院選挙に立候補要請がなされ、本格的な選挙戦に入りましたことをご報告いたします。
 自民党は前回の2005年9月11日の郵政民営化法案の是非を問う解散総選挙により、都市部での浮動票により勝ちすぎた嫌いがあるために、次の参議院選挙での自民党の苦戦は間違いないでしょう。さらに、国民負担増による医療制度改革や消費税アップは国民に嫌われること間違いなしです。その逆風の中での武見敬三参議の再選を確実なものにしなければなりません。武見敬三参議の厚生行政における見識の高さや、政策能力は成田町や霞ヶ関のみならず、米国の政界からも信頼されている存在です。さらに、日本医師会の主張する国民サイドに立った医療政策の主張は、武見敬三参議の考えと波長を共にするものであり、安心して政策立案を任せられるものです。国民のためになる政治家であることは真に保証できます。また、安倍晋三官房長官や麻生太郎外務大臣と武見敬三参議が親戚筋になる閨閥を形成していることも心強いものがあります。そして、自民党の世代交代がさらに進み、21世紀に対応できる若さみなぎる本格的政権の確立を望むものです。小泉政権と違う民主的政治手法が大切でしょう。国民にやさしい政策を実現していただきたいものです。



平成18年度
「第一回患者安全推進セミナー」より
         平成18年7月20日 福岡国際会議場

●病院機能評価機構の患者安全推進協議会主催で、診療報酬加算対象項目「医療安全管理者の専門的研修」の報告です。
第1部:患者安全推進に資するIT化とは・・

IT化を進めるうえで、新たに発生するアクシデント・インシデントの検討、IT化することによるアクシデント・インシデントの防止、ユーザー側・ベンダー側共通の課題と洗い出しと対策の検討の3項目を検討項目とし、これまでの委員会の活動報告として、(1)オーダーに関したアクシデント・インシデントの調査、(2)インシデント・レポーティングシステムに関する調査、(3)IT化により生じたインシデント収集があり、今後は、病院情報システムに関する医療安全上の指針等の作成がありますが、各病院個々により業務フローが標準化されている現状ではあまり意味がなく、個別事例をQ&Aのようなものを作成したほうが実用的との意見で、アンケート調査を実施し事例収集に努めQ&A集を発行する予定だそうです。
 事例発表では、専任の医療情報及び医療安全の担当者から発表され、当院の現状からすれば難しい面が多いと言ったところでした。リスクとはその損害の重大さと発生頻度からなり、リスクは業務の中には常に存在しています。それを適切な管理によって減らすことがリスクマネージメントです。安全とは「リスクが許容できるものであるという状態」と定義され、リスクマネージメントの考え方は、ヒューマンエラーとして人間の情報処理能力の限界で一定の確率で生じる現象を、リスクマネージメントすることにより限りなく少なくする。
 医療機関において安全システムを構築するための基本原則として(1)リーダーシップの発揮、(2)人の能力の限界に配慮した作業プロセスの設定、(3)チーム機能の強化、(4)不測の事態に対する構え、(5)学習を支援する環境の整備があげられ、この5項目を確率すれば病院の医療安全は増すとも言われた。
 大病院ともなれば、オーダリングシステム、バーコード認識システムによる管理等IT化も進み、医療情報機器に対する安全対策も進んでいるようです。IT化を進めて行くには、病院収益の3〜5%をかけないと進んでいかないようです。

第2部:地域医療と医療安全     
〜診療報酬改定による医療安全管理の影響〜

 大道 久先生の医療制度改革と医療安全の話しに続き、医療安全と今後の課題と題して、大規模病院、中規模病院、小規模病院のそれぞれの立場から事例報告がなされました。後者の小規模病院の話は、当院に一番類似した病院で興味を持てるものでした。と言っても病床数は当院の2倍の129床で医療安全に対する対応も進んでいるようです。専任の医療安全管理者はいないものの、発表された副院長が統括責任者としてリスクマネージメント委員長も兼務されているそうです。日々の診療業務に加えてこういう兼務業を、中心になって進めてもらうことは小規模病院としては重要なことでしょう。転倒・転落の事例が7割と当院の事例と似ていますが、転倒・転落に関する分析、評価もしっかりとされていました。リハビリ病院という診療科による影響するものと思いますが、入院患者すべてに入院当日に転倒転落アセスメントスコアをつけて、その危険度により個々に防止策を立て、ケアプランに書き込む。朝のモーニングケアに関しても職員数を増やし、介助方法や介助量、移動方法などが変更に成った場合の情報伝達の徹底、各部門でのミーティングで事故報告や事例検討が行われ対応策が提案され、それが各スタッフに周知徹底されていることなど、見習うことばかりでした。病院全体として、またスタッフ一人ひとりの意識の持ち方が良いのでしょうか。
 今回5病院の事例発表を聞き、当院の医療安全に対する取り組みの薄さを痛感させられました。当院のヒヤリハット・医療事故報告書の提出件数からみても、情報を公開して今後の医療安全に役立てようとする意識も薄く、対応策を作り出すこともなく、日々の業務に追われている様です。明るく活気のある職場つくりから始め、患者様が安心して治療に専念できる環境を整備し、医療安全に対する意識を職員全員で高めていきたいものです。                  
事務部 福川 和正



医療事故ヒヤリハット
 医療安全対策委員会が、平成17年度の事故報告及びヒヤリハットの院内報告をまとめました。
 事故報告が29件、内訳をみると転倒・転落が全体の69%を占め、注射の施行忘れ、注射液のミキシング間違い、薬の規格違いや投与忘れ、食事療養中の飲食、見舞客のエレベーターによる指挟み、看護スタッフの針刺しなどが報告されています。ベッドからポータブルトイレへの移動時の転倒・転落が多く、ナースコールを押してもらって介助すべき事が、患者さん自身で移動され、転倒・転落されるケースが目立っています。中には歩行訓練中に転倒された事例もありました。このくらいは自分ひとりで大丈夫だろう、看護師さんが忙しそうにされていたからと遠慮されて事故になった例もあるようです。
 またヒヤリハット報告が34件で、全ての体験が報告されているかが問題ですが、ヒヤリハットを体験しても、それをヒヤリハットだと気付かない、またヒヤリハットと思っても報告書を提出しないケースもあるようです。今後の医療安全に対する意識を高めるためにも、報告の必要性を自覚して欲しいものです。
 幸いに骨折や生命にかかわるような事故ではないものの、一歩間違えれば重大事故になりかねません。治療中に起こる事故は病院として最も注意を払わなくてはいけません。今まで報告された事例を再度起こさないためにも、委員会として啓蒙活動を行い、患者様が安心安全な治療が受けられるようにしていきたいと考えます。。







今年も元気に踊りました。 
2006年8月6日
       



編集後記
 今年の夏は例年にない暑さで、今もなお厳しい残暑が続いています。先日終了した高校野球も好ゲームが続き、さすが甲子園見応えのある試合が多く、二人のニューヒーローも誕生し日本国中を湧かせてくれました。  夏休みも終わり、今日から二学期。実り多き秋を迎え、充実した毎日がおくられるよう精進したいものです。 




更新日/H18.4


医療制度改革関連法案が 国会に提案される非常事態を迎えて

小泉改革の最終局面として、社会保障制度改革の本丸である医療制度改革大綱 を具体化するための関連法案が、今国会に提出され国会論戦が始まりました。武 見敬三参議や西島英利参議の活躍にもかかわらず、厚生労働省の提案通りに進み つつあることに、危機感を感じます。この内容による国民生活への影響を、ほと んどの国民が理解していないばかりか、医療現場での対応も、マンパワーや組織 の再編成など十分ではない状態で、法案が確定しようとしていることに危惧を覚 えるしだいです。
 本来ならば、日本医師会の存在がアピールされ、約1700万人の今回の医療 制度改革反対署名活動の成果を示す時ですが、ほとんど存在さえ見えない有様で す。日医植松執行部の政治力に疑問を覚えてなりません。
 そこで、日本医師会では、来る4月1日に、執行部の責任を問う意味で東京都医師会の唐沢会長が、植松現会長の対抗馬として立候補されました。日医の政治姿勢や政策能力について、どちらの候補が新会長に適しているか代議員会で決める予定です。早く日医役員人事を決めて国会論戦に参加し、国民に対し誤りのない21世紀の医療制度改革法案を決めていただきたいものです。
 さて今回の医療保険関連内容としては、今年の10月から現役並み所得者である70歳以上高齢者の自己負担3割化、高額療養費の自己負担限度額の引き上げ、特定療養費制度の廃止に代わる「保険外併用療養費」の新設などである。2008年4月から70歳以上74歳までの高齢者の自己負担2割化、40歳以上被保険者の健診・保健指導の保険者への義務付け、医療費適正化の取り組み、75歳以上の新高齢者医療制度の創設、政官健保に代わる全国保険協会の設立などが挙げられます。
 医療費適正化においては、医療機関の入院平均在院日数の短縮を目的にした「医療費適正化計画」や生活習慣病対策として「特定健康診査等実施計画」を5ヶ年計画として策定している様は、まるで以前のソビエト連邦のような社会主義国の失敗した計画経済を国民に強制しているのです。実に遺憾に思えるしだいです。日本国は、自由主義国家であるなら、このような暴挙を国会で許してはなりません。早く官僚支配からの脱却と民主主義の復活を実現せねばなりません。
 小泉政権は事実上今年の9月で終焉を迎えます。今国会で重要法案を成立させて、歴史に名前を刻みたいという政治家独特の売名行為にだまされてはなりません。21世紀は小泉純一郎のものではなく、1億2000万人の日本国民のものだからです。
 「一将成り手て万骨枯れる」の諺を実現させないように注意を要します。今年も「一燈照偶、万燈照国」の安岡正篤先生の教えに従い精進していきたいものです。
 最後になりましたが、新年度からの皆様のご健勝とご活躍をお祈り申し上げます。

「新型インフルエンザ研修会」

新たなインフルエンザの脅威・怖れず、侮れず。私たちは何をすべきか?


看護部/森田 彩・坂口 淳美

 インフルエンザの歴史は、古くはスペインかぜと言われ、最も大流行したインフルエンザとされています。当時は、治療・医療レベルも低く、日本国内では当時の人口の1/3が羅患し、30万人の死者が出たそうです。その後香港かぜ、ソ連かぜが流行し現在に至っています。
 今回の研修会では、新型インフルエンザについて学びました。現在は、インフルエンザに関しては、医療も進化し、特効薬の「タミフル」等ができ対応が進んでいますが、新型インフルエンザに対しての治療はまだ確立されていません。もし新型のインフルエンザが発症すれば脅威的な流行が予測されています。
 新型インフルエンザは「SARS」の様に発症したからといって、その人を隔離すれば良いわけではなく、何をしなければならないかというと、「鳥インフルエンザ」「人インフルエンザ」に対しての正しい知識を持つと共に、一般的なインフルエンザの予防策に努めることである。病院としての工夫は、1.統一した治療方針。2.意思統一の為の説明会。3.現状把握及びサーベランス。4.マンパワーの確保。5.病院連携である。
 もし発症した場合には、感染患者を隔離するだけでは防げるわけではない。SARSやインフルエンザウイルスは、飛沫によって感染するものであり、病院内の空調管理、気流調査、湿度管理、換気、病室配置に気を付けなければならない。。

新型インフルエンザとは?

 現在、A型インフルエンザでは、H1〜15,N1〜9があり、人はH1〜3,N1・2しか感染しておらず、治療法もその分しかないが、鳥(主に水鳥)は全ての型を持っており、それが鳥から鳥へ感染するのが鳥インフルエンザであり、人に感染することはまれではあるが、それが何らかの原因で形が変わり、人から人へ感染したものが新型インフルエンザである。飛沫感染のため大流行になると言われています。今のところ、どの国でも発症は報告されていません。

新型インフルエンザの対策として佐賀県では「タミフル」が必ず効くと想定し、72000人分のタミフルを備蓄する予定です。

 備蓄されるからといって安心は出来ません。やはり、新型インフルエンザが脅威なものであると意識を持ち、予防に心がける必要があります。  今の私たちには、新型インフルエンザに対応する力は持ちえませんが、予防することは出来るはずです。手洗いやうがいに心がけ、インフルエンザ流行中は人混みを避け、マスクを着用しながら、正しい知識をみんなが知る必要があると思います。



藤川病院勤務を振り返って
整形外科 渡邊 琢也

  平成16年8月から勤務し始めて、アッという間に1年と半年が過ぎてしまいました。  開業医での勤務というのは、整形外科医であっても整形だけ診れば良い、というわけではなく、内科・外科も一次的な治療は出来なくてはならないということを実感しました。実際、病棟・外来の患者さんは半数が整形外科以外の患者さんでした。病棟が満床近くになると、自分一人では到底カバーできませんでしたが、いろいろ勉強することが出来ました。手術に関しては、経験しておくべき手術に関しては、ある程度執刀させていただき、中には少し大変な症例もあったような気がしますが、非常に勉強になりました。  病院の看護師さんはじめ職員の皆さんも親切な方ばかりで、随分と助けられたような気がします。美味しい食事を作って頂いた給食係の方々も有り難うございました。  3月からは大分県日田市の済生会日田病院へ転勤となり、再び公的病院での勤務となりますが、藤川病院で経験したことを少しでも活かす事が出来ればと思います。  長いようでやはり短かった1年半の間、本当に有り難うございました。







編集後記
例年にない厳しい寒波も終息をみせ、ようやく春の息吹を肌で感じる季節となりました。
 トリノ冬期オリンピックも各競技で健闘を見せてくれました。ようやく終盤の女子フィギュアで荒川静香選手が最高の滑りを見せ、見事金メダルを獲得され、日本国中に感動を与えてくれました。
 平成17年度もあと僅かとなりました。藤川病院でも新年度に向け、各部署で事業計画を作成しています。また、4月からの診療報酬改定が先項示され、更に厳しい医療制度改革が予測されます。しかし、新入職員も増え、新しい風が吹くことを期待して、今まで以上に、患者様へは安心安全な医療サービスが提供できるように職員一同努めて参ります。。 


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医療法人 聖医会 藤川病院 ふじネットワーク委員会